スロスのシンプルダイアリー

シアトルからアメリカ生活なんでも雑記ブログです。

成績順だったら東京医大は女子ばかりアメリカの大学はアジア人ばかり?  

 

東京医大が受験した女子学生のテストの点数を操作して、女子の合格者を減らそうとしていたことが明るみに出ました。

 

mainichi.jp

 

毎日新聞の記事の中には、同大学のOBのコメントとして、次のような文が載っていました。  

 

 同大のOBは「入試の得点は女子の方が高い傾向があり、点数順に合格させたら女子大になってしまう」とした上で「女性は大学卒業後に医師になっても、妊娠や出産で離職する率が高い。女性が働くインフラが十分ではない状況で、仕方のない措置だった」と話した。

 

私は医科大学なんて縁もゆかりもない人間ですが、この大学がやってきたことにも頭に来るけど、医者になるために大学を出たOBのこのコメントも情けなさ過ぎて言葉にならないです。 

 

優秀な女子の何が悪い!? 

 

このコメントが情けないと思う理由には二つあります。  一つは女子の方が入試で高得点をとるから、点数順に合格させたら女子生徒ばかりになってしまうということ。  OBだから男性のコメントですよね。  そんな事を平気でしゃらっと言って、恥ずかしくないんですか?  

 

女子大になって何が悪い?  優秀な女子学生は、同じ教科書を渡されて、同じ義務教育を受けてきて、一生懸命勉強してきたからいい点を取るんですよ。  頑張った人が評価されないで、男子の方が点は低いけど、人数が少ないから大目に見てよ、なんて言えるなんて、プライドはないの?  

 

もう一つの情けないことは、女性は卒業後に医者になっても続かない、インフラが十分でないから、”仕方がない”措置だったと言っていること。  

 

何にもわかってない。  仕方がないじゃなくて、仕方があるように変えていかなくちゃいけないんじゃないですか?  医者になるくらいのエリートが、女性がせっかく頑張って勉強して医者になった暁に、やむなく離職しなければいけなくなる社会の構造を、知らないわけはないですよね。  現場にいて一緒に仕事をしている女性医師を取り囲む状況を、なんとかしてあげたいと思わないというのが情けないです。  

 

女性だけが騒いでなんとかなるんだったら、世の中はもっと男女平等に、住みやすい場所になっているはずです。  でもその構造を実際に変える立場にいる政治家や管理職は男性が多いから、男性も一緒になって、これはいかん、変えていかないと良くならないぞ、と声をあげないから、何も変わらないんですよ。  

 

アメリカの大学の場合

 

アメリカの大学の場合は、受験の方法が日本とは違います。  日本のように、一発勝負の入学試験というものはありません。  高校の成績、SATやACTと呼ばれるテストの点数、課外活動(スポーツ、奉仕活動、特別なプロジェクトなど)、何かの受賞、エッセイなどを全て考慮して合格が決まります。  

 

もう一つ日本と違う点は、人種を記入することです。  White (白人), Black(黒人), Hispanic(ヒスパニック系), Asian(アジア人), Native American (アメリカ先住民)。  その他に混血の人はMix raceという項目がありますが、Other(その他)と書いてあって、その横にカッコが付いている時もあります。  混血の娘とよく冗談で、人間と火星人のあいのこですって書いておこうか?なんて言うんですが、その他なんて随分失礼な言い方です。  

 

どうして人種が必要になってくるかというと、アメリカにはAffirmative Actionというものがあるからです。  長く続いている人種差別の影響で、特定の人種の人々が大学に入る割合が低く、高いレベルの教育を受けられないというのは不公平だから、そういう恵まれた環境にない人たちにもチャンスをあげようというのが目的です。  

 

これはどういうことかと言うと、例えば白人と黒人の生徒が受験したとして、二人とも他の条件が同じ時に、黒人の生徒の方を優先して合格させるということです。  時には成績が白人の学生よりも黒人の生徒の方が劣っているのに、Affirmative Actionを理由に黒人の方を受け入れることもあります。  そのために白人が大学を相手取って訴訟を起こした例がいくつもあります。  

 

このAffirmative Actionの影響についても色々議論されていますが、入学時に多少成績が低かった人が卒業したときには、ほかの生徒と同レベルに達していたという例もあれば、スタート時点での学力の差が、卒業する時まで続き、その後の就職などにも影響したという例もあります。

 

現在8つの州で公立の大学でのAffirmative Actionが禁止されています。

 

www.vox.com

 

成績ならばアジア系学生はトップクラス

 

アメリカに住んでいるアジア系の学生は、全ての学生とは言いませんが、成績がいい人が多いです。  それは家庭環境が影響していて、アジアからの移民の家族が教育熱心でプレッシャーがあること、高いレベルに目標設定して頑張る人が多いことなど、理由は様々です。 

 

2009年のデータでは、カリフォルニア州立の大学の中で、アジア系の学生の占める割合は、UCLA が40%、 UC Berkeley 43%、 UC San Diego 50%、 UC Irvine 54%でした。  これが選考方法を変えた結果、2017年にUC Sandiegoが44%、 UC Irvineで 46%と減ったものの、依然として半分くらいがアジア系の学生です。  

 

カリフォルニアにはアジア系の人が多いのも理由の一つですが、アジア系の学生の成績の良さを反映していると思います。  もしカリフォルニア州Affirmative Actionを採用していたら、この数字が違っていたはずです。  

 

私の意見

 

アメリカの大学受験の合否決定に関しては、Affirmative Actionの有無に関係なく、はっきりしない部分が多いので、ある部分ではいいようにも思えるし、またある部分では不公平だとも思います。  

 

学校の成績とテストの点だけで決められるのではない、という点に関しては、ガリ勉ばっかり、記憶力がよくてテストに強いだけの人間ばかりでなく、いろいろな課外活動をして人間的にも魅力のある人に大学で学ぶチャンスを与えられ、生徒がバラエティに富んで、大学自体をもっとよくしていくことができていいとは思います。  

 

でも大学とは学ぶところであって、学業に熱心でない人が、もっと頑張っていい成績をとった人を差し置いて入学できるというのには納得行きません。  

 

人種、性別を特定する項目を一切無くして、名前も苗字と番号を組み合わせるとか、男女どちらかわからないようにすれば、男子生徒を多くとか、女子生徒からは減点しようとか、そんな馬鹿げた工作はできなくなるのではないですか?  

 

社会に出てからいろんな男女差別があって、能力があっても不当に低く扱われている女性がいるのが問題なのに、それ以前に大学までもが男女差別するとは、日本の社会の平等はまだまだ先のことになりそうだと思います。 

 

   

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